HTMLをEPUBに変換する方法4選|Webページの電子書籍化

ブログ記事やHTMLの原稿を電子書籍にする。方法と、変換前の整え方

分類:EPUBへの変換方法 最終更新日:2026年10月11日 読む目安:約6分

この記事のポイント

  • HTMLからEPUBを作るなら、まとめて変換できるCalibre、コマンドで細かく指定できるPandocが中心になる
  • EPUBはHTMLとCSSをZIPにまとめた形式なので、見出しなどの構造が整ったHTMLほど変換しやすい
  • KDPはHTML(ZIP・HTM・HTML)も受け付ける。他人のWebページを使うときは、権利の確認が先

自分のブログ記事や、HTMLで書いた原稿を、電子書籍(EPUB)にしたい。そう考える人は多いはずです。EPUBはもともとHTMLとCSSをまとめた形式なので、HTMLからの変換は、相性のよい組み合わせです。

この記事では、HTMLをEPUBにする4つの方法を比べます。変換前に整えたい点と、KDPで出すときの扱いも紹介します。

先に知っておきたいこと

EPUBは、HTMLとCSSをZIPにまとめた形式

W3Cの解説によると、EPUBは、HTML・CSS・SVGなどの資源を1つのファイルにまとめたものです。中身はZIPで、読み手のアプリがそれを組み替えて表示します。HTMLの見出しや段落がそのまま本の構造になるため、タグが整ったHTMLほど、変換の結果が安定しやすくなります。

Webページは、そのままでは「本」にならない

ブログのページには、メニュー、広告、サイドバー、コメント欄など、本に不要な部分が含まれています。そのまま変換すると、これらも本文に入ります。変換の前に、本文だけを取り出したHTMLを用意するのが基本です。

他人のWebページは、権利を確認する

自分が書いたブログなら問題ありませんが、他人のWebページを電子書籍にして配布したり販売したりするには、著作権者の許可が必要になる場合があります。この記事は、自分の原稿や、利用を許可されたHTMLを対象にしています。

方法1:Calibre(変換ソフト)で変換する

Calibreは、電子書籍の管理と変換ができる無料のソフトです。公式のマニュアルでは、入力できる形式にHTMLとZIPが挙げられています。複数のHTMLファイルは、ZIPにまとめて入力にできます。

手順

  1. HTMLファイルを(複数ならZIPにまとめて)Calibreに追加する
  2. 「本を変換」で、出力形式を「EPUB」にする
  3. 題名・著者・表紙を入力する
  4. 目次の設定を確認して変換する

目次について

マニュアルによると、目次は、見出しのタグをXPathで指定する方法や、元の文書のリンクから取り出す方法で作れます。見出しにh1・h2などのタグが正しく付いているHTMLほど、目次を作りやすくなります。

向いている場面

HTMLファイルが複数ある、まとめて変換したい、という場面です。

注意点

設定項目が多く、慣れるまでは試行錯誤が必要です。変換したあとに、リーダーやKindle Previewerで確認してください。

方法2:Pandoc(コマンドで変換)

文書を別の形式に変換するコマンドラインツールです。公式のマニュアルでは、入力形式を-f html、出力ファイルの拡張子を.epubで指定できます。

pandoc -f html -s --toc --css style.css --metadata title="題名" -o 本.epub 原稿.html
  • --toc:目次を自動で作る
  • --css:スタイルシートを指定する(マニュアルは、EPUBにはスタイルシートが必要だと書いている)
  • --metadata title=:題名を指定する

公式のマニュアルには、入力にURLを指定すると、Pandocがその内容を取得すると書かれています。ただし、Webページを指定すると、メニューなどを含むページ全体が対象になるため、本文だけを整理する作業は別に必要です。

向いている場面

章ごとの設定や、CSSの指定を細かく決めたい場合、同じ設定で繰り返し変換したい場合です。コマンド操作とCSSに慣れた人向けです。

方法3:Sigil(EPUBの編集ソフト)で仕上げる

Sigilは、EPUBを編集するための無料のオープンソースのソフトです。EPUB 2と3に対応し、見た目を確認しながら直す表示と、コードを直接直す表示を切り替えられます。目次の自動作成、メタデータの編集、検証の機能も公式の開発ページで紹介されています。

Sigilは、HTMLから変換するソフトではなく、変換したあとのEPUBを直すソフトです。CalibreやPandocで書き出したEPUBを開いて、目次、リンク、見た目を整える使い方が向いています。詳しい流れは、CalibreとSigilでEPUBを作る流れ|変換から仕上げまでにまとめています。

方法4:KDPにHTML(ZIP)のままアップロードする

KDPで出すだけなら、EPUBにしなくてもよい場合があります。KDPのヘルプでは、受け付ける形式に、HTML(ZIP・HTM・HTML)が挙げられています。

ただし、KDPのヘルプで、おもな形式として案内されているのはWord(DOC/DOCX)、KPF、EPUBです。HTMLは、それ以外の形式として並んでいます。HTMLのまま出す場合も、アップロード後のプレビューで、目次と表示を確認してください。

変換前に、HTMLを整える4つのポイント

どの方法でも、結果の差を生むのは変換前のHTMLです。

  1. 本文だけを取り出す。 メニュー、広告、コメント欄などを除く
  2. 見出しをタグで付ける。 文字を大きくするのではなく、h1・h2などを使う。目次の自動作成にも必要
  3. インラインのスタイルを減らす。 見た目はCSSにまとめると、変換後の調整が楽になる
  4. 画像のパスを確認する。 画像ファイルが一緒に取り込まれているか、リンクが切れていないか

結論:目的で選べば迷わない

方法費用向いている人気をつける点
Calibre無料HTMLが複数あり、まとめて変換したい設定が多い。変換後の確認が必須
Pandoc無料コマンドとCSSに慣れていて、設定を細かく決めたいCSSを自分で用意する
Sigil無料変換後のEPUBを細かく直したい変換ではなく編集のためのソフト
KDPへHTML(ZIP)で無料KDPだけで出すEPUBとしては使えない。プレビューで確認する

迷ったら、Calibreで変換して、必要ならSigilで直す流れが、取りかかりやすい組み合わせです。

よくある質問

他人のブログ記事をEPUBにしてもよいですか?

自分で読むために保存するのと、配布・販売するのは別です。配布や販売をするには、著作権者の許可が必要になる場合があります。不安な場合は、許可が確認できるものだけを使ってください。

変換後に、サイドバーなどが入ってしまいました。

元のHTMLに含まれている部分が、そのまま入っています。本文だけを取り出したHTMLを用意してから、もう一度変換してください。

変換したEPUBは、どこで確認すればよいですか?

Kindle Previewerは、.epub・.htm・.html・.xhtml・.kpfなどを開ける無料のアプリです。タブレット・スマートフォン・Kindle端末での見え方を確認できます。あわせて、普段お使いのEPUBリーダーでも開いてみてください。

参考リンク

情報は変わることがあります。最新の内容は、各公式サイトで確認してください。

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